【特別インタビュー】クシタニがサポートするロードレース世界選手権ライダー:小椋藍選手

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2019年、クシタニはロードレース世界選手権Moto2™クラス、Moto3™クラスで活躍する4人のライダーへのサポートをスタートしました。MotoGP™第9戦ドイツGPにて、Moto3™クラスに参戦するライダーにインタビューを実施。鳥羽海渡選手に続き、今回はクシタニがサポートする、もう一人のMoto3™クラスライダーをご紹介します。

小椋藍 選手/Honda Team Asia(Moto3™クラス)

2019年から世界選手権Moto3™クラスにフル参戦を開始した小椋選手。ルーキーイヤーながら、フランスGPやカタルーニャGPでは予選でフロントロウを獲得するなど、速さを見せています。

そんな小椋選手がバイクに乗り始めたきっかけは、家族の影響だったそうです。

「父が以前レースをやっていたんです。僕には姉がいるのですが、姉も父の影響でレースをしていたので、自然な流れで僕もバイクに乗るようになりました。ポケバイ(ポケットバイク)に3歳から乗り始めたんです」

小椋選手のお姉さんというのは、MFJカップJP250などで活躍してきた小椋華恋選手。バイクやレースが身近な環境の中で、小椋選手はバイクに乗り始めました。

「乗るまではよかったのですが、父はライダーでしたから、僕がうまく乗れないときに厳しいこともありました。だから、最初は好きで、というよりも、バイクに乗らなくてはいけないから乗っている、という感じではありました」

幼いころはバイクに対し、前向きになれなかったという小椋選手でしたが、5歳のとき、転機が訪れます。

「5歳くらいのとき、『(バイクに)乗らない』って一度、やめたんです。でも、少したつとまた乗りたくなって。たまたまそのときに、速く乗れたんですよね。それで楽しくなったのだと思います。そこからは楽しくなって、バイクを嫌いになることもなく、今に至ります」

常に身近にいたお姉さん、華恋選手の存在も大きかったようです。

「ポケバイのころは、姉の方が速くて僕は全く敵いませんでした。でも、ミニバイクになると姉に勝てるようになったんです。ミニバイクになってたまたま速く走れるようになったので、楽しくなったというのもあるかもしれません。姉とは常にライバル関係でしたが、そういう意味では、姉がレースをやっていてよかったなと思います」

最も近いライバル、華恋選手と切磋琢磨しながら腕を磨いた小椋選手。MotoGP™ライダーを志すようになったきっかけを聞くと、「ポケバイのころからMotoGP™を見ていて、ここで走るんだ、と思っていたんです」とのこと。「走りたい」ではなく「走るんだ」という表現には、そのころからはっきりとした目標としてMotoGP™ライダーを見据えていたことがうかがえました。

ポケバイからミニバイク、地方選手権を経た小椋選手は、2015年にアジア・タレントカップへの参戦を開始。2016年にはアジア・タレントカップとともにレッドブルMotoGP™ルーキーズカップにエントリーすると、アジア・タレントカップではランキング2位を獲得して頭角を現します。

翌2017年は世界選手権の登竜門レース、レッドブルMotoGP™ルーキーズカップとFIM CEV レプソルMoto3™ジュニア世界選手権(CEV)にダブルエントリー。2018年にはFIM CEV レプソルMoto3™ジュニア世界選手権に参戦するかたわら、世界選手権Moto3™クラスに4戦、ワイルドカード参戦するなど、ステップアップを果たしてきました。

そしてついに2019年、Honda Team Asiaから世界選手権Moto3™クラスにフル参戦デビュー。Moto3™クラスについての印象を聞くと、「集団のレースだけれど、そのなかにうまさがある」という答えが返ってきました。

「Moto3™クラスは集団のレースが多く、混戦といえばそうなのですが、そこにうまさが入ってきます。Moto3™クラスはアグレッシブ、かつスキルがある。戦ううえで頭も使いますし、そこに自力のスピードもなくちゃいけません。戦ううえで必要になってくるものが多いんです。考えて乗ることが必要になります」

クシタニのレーシングスーツを初めて着たとき、ズボンのように履けて感動

そんな小椋選手、クシタニのレーシングスーツ歴は3年目。FIM CEV レプソルMoto3™ジュニア世界選手権に参戦していた2017年に初めてクシタニのレーシングスーツを着たとき、ズボンのように履けることに「なんだ、このレーシングスーツは!」と感動したと言います。

「するするっと着られたとき、感動的でしたね。バイクに乗っても、とても動きやすかったです。CEVでクシタニのレーシングスーツを着て初めて走ったときは、『こんなにいいレーシングスーツがあるんだ』と思いました」

「クシタニのレーシングスーツを着ていて、レース後半に疲れたことは一度もありません。硬いツナギだとその分ライダーが動かなくてはいけないので、フィジカル面で厳しくなることもあると思いますが、クシタニのレーシングスーツでは、そういうことはないですね」

さらに、小椋選手は安全面についても太鼓判を押します。

「グローブもレーシングスーツも破けることがありません。革がはがれることもない。安心して攻められます。動きやすく、かつ安全。何も言うことはないですね」

課題は序盤のポジション。2019年シーズン後半戦は表彰台を目指す

2019年シーズンはMoto3™クラスにフル参戦し、ルーキーイヤーとして臨んでいる小椋選手。先に述べたように、予選ではフランスGPで3番手、カタルーニャGPで2番手を獲得するなど光る速さを披露するものの、決勝レースでは序盤にポジションを落とし、そこから追い上げるレースを多く展開しています。小椋選手は、そこに自分の課題を見出していました。

「フランスGPでは予選3番手からスタートして、1周目に攻めすぎて転倒してしまいました。世界選手権ライダーは1周目から速いというのが、一つの特長なんです。それについていかなきゃ、と思って転んでしまった。それでフランスGP以降からはスタートでは落ち着いて、少しずつポジションを上げていこうと考えを変えたんです。ただ、ちょっとポジションを落としすぎですね」

「レース序盤は苦労することが多いけれど、後半は、強く走れています。序盤にもっと前にいることができれば、後半にアタックできて表彰台も見えてくると思います。なので、まず序盤から、後半を生かすことができる位置にいなければいけないですね。それが今、一番の課題です」

2019年シーズン後半戦に向け、「後半戦は、表彰台を目指して毎戦毎戦、戦ってベストを尽くすことができれば、いい結果がついてくるのではないかと思います」と語った小椋選手。インタビューでは笑顔を見せながら、丁寧に質問に答えてくれました。後半戦、混戦のMoto3™クラスを制する小椋選手の姿を期待せずにはいられません。

小椋藍 選手/Honda Team Asia(Moto3™クラス)
2001年1月26日生まれ。
2015年:アジア・タレントカップ ランキング7位
2016年:アジア・タレントカップ ランキング2位
レッドブルMotoGP™ルーキーズカップ 参戦
2017年:FIM CEV レプソルMoto3™ジュニア世界選手権 ランキング8位
レッドブルMotoGP™ルーキーズカップ ランキング5位
2018年:FIM CEV レプソルMoto3™ジュニア世界選手権 ランキング5位
ロードレース世界選手権 Moto3™クラス 4戦ワイルドカード参戦
2019年:ロードレース世界選手権 Moto3™クラス ランキング12位 ※第9戦ドイツGP終了時点

写真提供:Honda Team Asia

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