ライディングギヤに最適な運動性を提供する、高精度の裁断技術

  1. 日本のものづくり

最上級のライディングギヤは、熟練したクシタニの職人が行う裁断によって作り出されます。

ライディングギヤの製作過程で、裁断は型紙に合わせて革をカットする作業工程のひとつです。この裁断についても、クシタニならではのこだわりが光ります。

『適材適所』という言葉があるように、ライディングギヤにもまた、それぞれのパーツに適した革があります。クシタニでは、各部パーツに最適な革質を選別。使用する牛革の部位なども重要視しています。

また、クシタニがライディングギヤに使うのは、自然な牛革。そのため、個体差や部位による強度や伸び率などの違いがあります。クシタニでは、革ごとに異なる微細な特徴を生かすよう、職人が長い時間をかけて蓄積した経験と卓越した技術によって、裁断を行っているのです。

ライディング時に運動性が必要な部分には、牛革腹部の伸縮性に富んだ革を、運動性が少なく目立つ背面用には、きめの細かい背中寄りの革を裁断。もちろん、採用する牛革には最高級の物を使用しています。

品質の高い革は取ることができるサイズも厳しく制限されますから、裁断には熟練した職人の技が必要となります。こうした革の厳しい選定と、裁断への徹底したこだわりによって、クシタニの最上級のライディングギヤが生み出されています。

裁断するときの『向き』にまでこだわる理由

裁断の際に注意を払うべきは、部位だけではありません。革を裁断するときの、『革の向き』にも、クシタニは並々ならぬこだわりを持っています。

牛革には『伸び方向』があります。もちろん部位によっても伸びの善し悪しはあるのですが、同じ部位でも向きによって伸縮性は大きく変わってくるのです。そう聞くだけではちょっと想像しづらいかもしれませんが、たとえば一枚の布でも、縦と横、引っ張ったときに伸びやすい方向があると思います。牛革にもそうした伸びやすい『向き』があるのです。これを誤ると、ライディングギアはとても着づらい物となってしまいます。

ライディングギヤは、バイクに乗るときに着用されることを想定したもの。そのために生み出されるライディングギヤには、各部に合わせた伸縮性が重要です。

ライディングギヤの素材となる革は、バイクの上で上半身を伏せたり起こしたりするライダーの動作についていかなければなりません。このとき、もしも伸びが悪かったり、または伸びたままになってしまうようでは、ライディングに支障をきたしてしまいます。

これらの条件に細かく対応し、最適な運動性を確保するのが、ライディングギヤにとって大切なこと。素材の向きによる伸縮性の違いというのは、そのための大きなポイントとなるのです。妥協を一切することなく、素材を熟知して行われる高精度の裁断。クシタニの熟練した職人技と『誇り』が、そこにあります。

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