クシタニのオーダーメイドレザージャケット

  1. 日本のものづくり

クシタニがレース用の革ツナギを製作しはじめた1950年代からこだわり続けてきたのが、オーナー1人ひとりに合わせたオーダーメイド。
全国にあるKUSHITANI PROSHOPPERFORMANCE STOREでは革ツナギはもちろんのこと、レザージャケットやパンツのフルオーダーも可能だという。
そのオーダーシステムを詳しく紹介するとともに、その魅力を紐解いていきたい。

身体に馴染んだレザーは格別! 一生もののジャケットを羽織ろう

高品質なライディングウェアをラインナップするクシタニだが、その真骨頂はフルオーダーメイドにあるといっても過言ではない。
まだまだバイクやレザーが高価だった1950年代、革ツナギやレザージャケットといえばフルオーダーが当たり前。
顧客1人ひとりを採寸し、身体に合ったウェアを作り上げる。そうして培ったノウハウは今でも進化し続け、多くのライダーに喜ばれているのだ。

クシタニの広報部の櫛谷信夫さんは言う。

「当社の製品に共通するコンセプトは“良いものを長く使ってもらう”こと。
もちろん既製品でも長く使っていただけるだけの品質は自負していますが、やはり自分に合わせて作ったウェアは格別です。
とくにアタリが出て、身体に馴染んだときのレザージャケットやパンツは、まるで自分の皮膚のよう。
長時間のライディングでの疲労感は大きく変わります。もちろん、フルオーダーは決して安いものではありません。
しかし、一生もののジャケットになると考えれば、トータルコストはじつは高くはない……と言えるのではないでしょうか」

すべてのライダーにおすすめしたいクシタニのフルオーダーだが、とくにおすすめしたいのがこんな人たちである。

既製品のサイズが合わない
たとえば「Mサイズだとお腹周りがキツイけど、Lサイズは袖が長すぎる」など、ぴったりなサイズがない場合。
ジャケットならヌード採寸で13箇所、インナー有り採寸で12箇所のサイズを測ってくれる。結果、ジャストな着心地の1枚が出来上がるのだ。

自分だけのカラーリング
パターンで区切られたそれぞれの部位に好みの色を設定できるため、自分だけのデザインを作ることが可能。
シンプルなカラーリングパターンが多いクシタニ製ジャケットだけど、オリジナルのツートンカラーという選択も自由に設定できる。

このモデルにこのレザーを!
フルオーダーに対応しているジャケットは3種類あり(レディースは2種類)、それぞれ採用されているレザーが異なる。
しかし、フルオーダーならそれらを自由に組み合わせることができる。
「ジャケットはK-0672がいいけど、素材はプロトコアレザーが好み……」そんなわがままも叶えてくれるのだ!

このように、単にサイズがジャストフィットというだけではなく、カラーや素材など、広範囲を自分で決められる。
バイクにカスタムを施して個性を演出するライダーは多いが、せっかくならジャケットだって自分だけのオリジナリティを表現したいもの。
フルオーダーウェアは、決して後悔しない買い物になるはずだ。


革の素材を選ぶ
ここからはオーダーの手順を紹介したい。

まずは3種類のレザーから、好みの素材を選ぶ。写真左から「プロトコアレザー」、「エグザリートレザー」、
「ダイフィニッシュレザー」で、すべてクシタニが自社開発したもの。その特長は以下の通りだ。

プロトコアレザー
レース用の革ツナギ専用に開発された、非常に強い強度を持つ素材。水を含みにくい低吸湿性で、汗をかいても重たくなりにくいのが特長。
カラーバリエーションが豊富なのも人気のポイントだ。

エグザリートレザー
日帰りからロングまで、ツーリングライダーのために開発されたのがエグザリートレザー。フッ素を革の奥まで浸透させることで、驚異の撥水性能を実現。
ちょっとした通り雨程度なら、レインウェアは必要なし! 家庭で洗えるのも高ポイントである。

ダイフィニッシュレザー
身体に吸い付くようなしなやかさを持ち、アーバンユースに最適。軽さに加え、高いストレッチ性能によって、快適な着心地を提供してくれる。
また、染料で仕上げているため、レザーならではの風合いが楽しめるのも魅力。
※ダイフィニッシュレザーを選択した場合、K0681Z スクリプトジャケットは不可。

エグザリートレザーの高い撥水性能に注目! 水滴が玉になって、レザーにまったく染み込んでいない。
それでいて家庭で洗濯できるのは嬉しい限り。

クシタニのレザージャケットの特徴のひとつに、パターンだけでなく、革の伸び方に合わせて縫製を行っている点が挙げられる。
写真のように、革には「伸びやすい方向」と「伸びにくい方向」があり、この方向を正しくセットすることで、ライダーが動きやすいジャケットを作っているのだ。

オリジナルシステムで配色を選ぶ

 

全国のPROSHOPやPERFORMANCE STOREでは、モニターを見ながらカラーを選ぶことができる。
配色は何万通りにもなるため、ここは一番楽しくて悩むところ……ただし時間がかかるため、
あらかじめある程度のイメージは持っておいた方がいいだろう。

カラーサンプルもあるので、実際の発色や風合いを確認することも可能。画面とサンプルを何度も見直して、後悔のない配色を選びたい!

ワッペンやエンブレム、ファスナーなど、細かな設定も自分で決められる。お店にサンプルがあるので、実物を見ながら決めよう。

ジャケットの仕様が決まったら、いよいよ採寸。
身長や体重、肩幅や首回りといった基本的な項目はもちろんのこと、お腹のでっぱりが気になる人は、その出っ張り具合も測ってもらえるなど、
ジャストフィットになるよう、細かな採寸が行われるのだ。

これですべての行程が終了。あとはジャケットの完成を待つばかりだ。ちなみに納期は16~20週間(4~5カ月)ほど。
ちょっと時間はかかるけれど、その後一生着続けられる1着が手に入るのだ。決して待ちくたびれるなんてことはないはずだ!

クシタニオーダーメイドのシミュレーションはこちらから⇒

取材・文/佐賀山敏行
写真/井上 演
構成/バイクブロス・マガジンズ

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