とくと見よ、これが初参戦ライダーの戦いだ!/もて耐奮闘記

  1. クシタニの製品は

傾き始めた陽がコース上を照らしていた。チェッカーを受けるために、もうすぐ最後のスティントを担当したライダーがビクトリーコーナーを立ち上がってくるのだ。私たちはサインエリアから必死に顔を出して、彼女を待っていた。やがて見えてくる『ゼッケン36』のBMW G310R。ああ、チェッカーを受ける、これで今年のもて耐は終わるんだ──。

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クシタニLOGSをご覧のみなさん、こんにちは。伊藤英里と申します。普段はモータスポーツやバイクの記事を書く仕事をさせていただいています。今回はそんな私、伊藤が2020年のもて耐(もてぎ7時間耐久ロードレース“もて耐”)にライダーとして参戦した模様をお届けします。

振り返ればまだ寒さ厳しい今年の始め。ポンと届いたメッセージが始まりでした。「もて耐に出ません?」。大先輩モーターサイクルジャーナリスト、小林ゆきさんからのお誘いではありませんか。震撼が走ります(私だけに)。「なんだと!?“あの”もて耐に!?」。

もて耐とは、例年夏にツインリンクもてぎで開催されている耐久レース。“世界最大の草レースを目指す”をテーマとしているように、趣味でレースを楽しむライダーも参戦できる耐久レースです。とはいえトップライダーの速さに、自分がおいそれと参戦できるレースではないと思っていました。おまけに私の実力といえば、走行会で抜かれることに慣れすぎたゆったりライダー。もて耐のように250ccクラスのバイクでレースをした経験は皆無、つまりひよっこ・オブ・ひよっこなのです。

「あの~、私、速くないですけど、大丈夫ですか? 速くないですけど」と念押しする私にゆきさんの返答は『YES』。ならば、今やらずにいつやる! と、燃えたぎる情熱とともに返信をしていました。「めっちゃ遅いんですけど、よろしくお願いします!」。……若干の言い訳を挟みつつも、ここからもて耐への挑戦が始まりました。

目指せ、もて耐。参戦には何が必要?

今回参加させていただいたチームは、Frau Central & BMCJ。バイクはBMW G310R。チームメイトはゆきさん、監督を担う坪井千春さんというレース経験豊富なベテランライダーと、並河真奈さん、加山ゆきこさん、伊藤というもて耐初参戦ライダーを含めた5名構成。ビギナーのもて耐への道、ファーストステップ。それは、参戦に必要なライセンスを取得です。

7時間耐久のもて耐の参戦には、MFJの国内ライセンス、TRMC-Sへの入会が必要です。なんだかいろいろと大変そう……、しかし心配は無用でした。もてぎでは『1day GET MFJライセンス』という講習会が開催されているのです。これはMFJ国内ライセンス取得とTRMC-Sの入会が1日でできてしまう便利な講習会。ナンバー付きのバイクで参加できるのもありがたいところ。私も今回、この1day GET MFJライセンスに参加してきました。

さあ、ライセンスはそろった! ですが、もて耐に出るにはさらに必要な条件があるんです。まずは定められた公開練習会(2020年は3回開催)に最低一回は参加すること、そして初参戦ライダーは初心者講習会に参加すること。当日までにクリアする壁が多いように思えるかもしれませんが、安全に楽しくチェッカーを受けるためには必要だと思います。どんなレースでも、どんなスピードでも、レースはレース。安全はなにより大事です。もて耐ではこうした“関門”をクリアしていくことで、レースでの安全性に対する意識を高め、もて耐で走る準備ができるようになっていくのでは、と思うのです。

ことはスムーズに進まない、それがレース。それがもて耐。

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