ライダーはとてもわがままだ。乗っているバイクも走るシチュエーションも人それぞれだし、バイクウエアはスピードと戦い、さらに運動性と安全性までが求められる。数あるスポーツウエア=ユニフォームの中でもユーザーから求められる要求のレベルはかなり高く、そして相当特殊だ。
そんなわがままなライダー達は何を求めているのか……クシタニの職人達は常にそれを真剣に考え、カタチにしていく。さらに販売スタッフは、その思いや機能をユーザーに伝える。バイクの進化に合わせるようにウエアを進化させ、その時代時代に合わせて最良のモノを追求する。ちょっとしたパターンの違いや新しい素材、その重箱の隅を突くような進化が、深化を増していく。
オリジナルアイテムの制作や取材などで様々なクシタニのスタッフに出会い、話を聞かせていただいた。多くの職人が積極的にR&D(研究&開発)をしながら商品を向上させようとしているのが印象的だ。話の内容は濃いし、関心するモノばかりだが誰も自慢しない。
職人や販売スタッフの方々、本当に様々な人に出会って思ったのは、“クシタニは温かい”ということだ。

僕もわがままなライダーの一人だろう……しかし、まるでそのわがままを楽しむように向き合ってくれるのだ。シビアな世界で走るプロライダーも、バイク趣味を気持ちよく楽しみたい一般ユーザーにも変わらず向き合ってくれるクシタニのスタッフはやっぱり「温かい」。
10年前のバイクと今のバイクは全然違う。バイクに限らずファッションにおいても同様だ。
長く着られるのがクシタニ の魅力。しかし、10年前のクシタニと今のクシタニ は全然違う。本当に全然違う。