守って動けるレーシングスペック - 新型バックプロテクター&ブレストパッド

2021年に開催されるMFJのロードレースから、欧州の安全基準を満たした「CE規格」の認証を受けたバックプロテクターおよびブレストパッドの装着が義務付けられる。

そのレギュレーションに対応し、クシタニは「ネオレーシングバックプロテクター」と「ネオレーシングブレストパッド」をリリースした。

 

 

……が、じつはクシタニは以前からCE規格のプロテクターを販売しており、それらを2021年からのMFJロードレースで使うことはもちろん可能。ならばなぜ、新規で製作したのか? それは、従来品は〝ツーリング用〞に作られた仕様だからだ。

 

プロテクターには衝撃吸収と衝撃分散の二つの性能が求められるが、じつはレースよりもツーリングや街乗りの方が、衝撃分散性能を求められる(衝突やモノの飛来など)。そして衝撃分散性能を高めるにはハードプロテクターが有利。端的に言えば〝鎧〞のように身体を守れば良い。

しかしハードプロテクターは、身体の可動域を狭くする要素もある。ツーリングなら問題なくても、激しいフィジカルアクションが必要なレースで、ライダーの動きを少しでも妨げてしまっては意味がない。動きやすさも安全性のひとつと考える、クシタニのアクティブセーフティのコンセプトにも反する。要するに、従来品のCEプロテクターは「〝規格〞はクリアしているが、レースの〝仕様〞ではない」とクシタニは判断して、新規開発に至ったのだ。

 

 

バックプロテクターは、脊椎を守る中央部に硬質樹脂と形状記憶フォームの積層構造のハードプロテクターを配置し、背中全体を守るポリウレタンのハニカムプロテクターと重ねた。そして広範囲を守るブレストパッドも、ヒジを擦るような大きくイン側に身体を入れたフォームでも圧迫や違和感のない形状を追求。

プロテクターが身体の動きを妨げないか、Moto2やMoto3をはじめクシタニがサポートするライダーの意見をフィードバックして開発された。

 

レース参戦のレギュレーションはもちろんだが、人気の高まるサーキット走行会でも防護性能と運動性能を両立するプロテクターは必須。しかもレーシングスーツでなくても装着しやすいから、ツーリングでも活用すべきアイテムと言えるだろう。

 

★レーシングスーツはもちろんジャケットでも装備可能!

ブレストパッドは下部のループと前面のベルクロのベース部に、バックプロテクターのショルダーベルト(ベルトは着脱可能)を通すことで装着位置を保持できる。一般的なジャケットや革ジャン等でも、バック&ブレストプロテクターを使用しやすい

 

CE規格はEU(加盟国の安全性能基準。MFJは2021年から、レース参戦の際にCE規格のバックプロテクターおよびブレストパッドの装備を義務付けた。クシタニの新プロテクターにもCEマークが付けられている

 

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