MotoGP™第14戦バレンシアGP/小椋藍選手、8位フィニッシュでMoto3™クラスのランキング2番手を維持

11月15日、MotoGP™第14戦バレンシアGPの決勝レースがスペイン・バレンシアのサーキット・リカルド・トルモで行われました。バレンシアGPは、前週に行われたヨーロッパGPと同地での開催です。

■Moto3™クラス

2020年シーズンのMotoGP™も残すところあと2戦。小椋藍選手(Honda Team Asia)は前戦ヨーロッパGPで5戦ぶりの表彰台となる3位を獲得。チャンピオンシップでトップから3ポイント差のランキング2番手につけ、バレンシアGPを迎えました。

予選では7番グリッドを獲得し、小椋選手は3列目からスタート。また、チームメイトの國井勇輝選手(Honda Team Asia)は12番グリッドを獲得し、4列目からスタートしています。

小椋選手は序盤にやや後退し、9番手付近を走行。2周目、5コーナーで2番手を走る鳥羽海渡選手(Red Bull KTM Ajo)が転倒を喫し、転倒した鳥羽選手のバイクに乗り上げる形で鈴木竜生選手(SIC58 Squadra Corse)もクラッシュ。小椋選手はこのアクシデントを回避しましたが、その後、11番手にポジションを落とします。一方、國井選手は1周目から大きくポジションダウン。1周目には14番手、3周目には18番手に後退しました。

こうしたなか、トップを走るラウル・フェルナンデス選手(Red Bull KTM Ajo)が次第に2番手以下を引き離し始めていました。やや離れて2番手集団をトニー・アルボリーノ選手(Rivacold Snipers Team)が率い、小椋選手とタイトル争いを展開するアルベルト・アレナス選手(Gaviota Aspar Team Moto3)は4番手付近を走行。小椋選手はこの集団の最後尾付近、9番手で周回を重ねます。

やがて、2番手集団から、小椋選手、ハウメ・マシア選手(Leopard Racing)、アンドレア・ミーニョ選手(SKY Racing Team VR46)の3人が遅れ始めます。小椋選手はマシア選手、ミーニョ選手とワンパックとなって、ポジション争いを展開することになりました。

レース終盤、アルボリーノ選手がフェルナンデス選手を交わしてトップに立ちます。アレナス選手は表彰台争いからやや遅れ、依然として4番手。小椋選手はマシア選手、ミーニョ選手と三つどもえのポジション争いを繰り広げていました。小椋選手は最終ラップにこの集団の最上位である7番手につけ、最終コーナーを立ち上がります。しかし、小椋選手の背後にぴたりとつけたミーニョ選手がスリップストリームによりフィニッシュライン直前、わずかに小椋選手の前に出ました。

小椋選手は惜しくも8位フィニッシュ。7位とは0.016秒差でした。ランキング2番手を維持しましたが、アレナス選手が4位でフィニッシュしたことで、ポイント差は8となりました。小椋選手は最終戦ポルトガルGPで、Moto3™クラスのチャンピオン獲得に挑みます。

國井選手は17番手付近で周回を重ね、最終的に18位フィニッシュでした。

小椋藍 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「タフなレースでした。ただ、一般論として、今週末は上手く過ごせたと思います。我々にとって、このバレンシアを速く走れたことは大きな改善です。今日は凄く風が吹き、そのコンディションに私のライディングスタイルを上手く適応させることに苦労してしまいました。悩ましい1日でした。でも、パフォーマンスはとても良かったと思います。次戦は最終戦です。しっかり走ってレースを楽しめればと思います」

次戦ポルトガルGPで小椋選手のタイトル獲得に期待がかかる

國井勇輝 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「また、ポイント獲得圏近くでレースを終えてしまいました。今回は、12位という素晴らしい順位からのスタートとなりました。しかし、レースが始まり数周過ぎた頃、何かが起こり、タイヤのグリップに問題が発生しました。自信を無くしてしまい、ポジションを落としてしまいました。私自身のライディングポジションを変更したりして解決を試みましたが、出来ませんでした。この週末、すごくポジティブに、速く走れ、直接(予選)Q2に進める程でしたので、とても残念です。レースで結果を残せませんでしたが、何も変えることが出来ません。次戦のポルティマオに集中します」

18位フィニッシュとなった國井選手

■Moto2™クラス

続いて行われたMoto2™クラスの決勝レースでは、ソムキアット・チャントラ選手(IDEMITSU Honda Team Asia)が25番グリッド、アンディ・ファリド・イズディハール選手(IDEMITSU Honda Team Asia)が27番グリッドからのスタートとなりました。

チャントラ選手は1周目で23番手に浮上。最終的に18位でフィニッシュを果たしました。アンディ選手は9周目に12コーナーで転倒を喫し、リタイアでレースを終えています。

ソムキアット・チャントラ 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「まず最初に私のチームの皆に感謝したいです。朝のウォームアップで転倒してしまい、バイクを壊してしまいましたが、レースに間に合うように懸命に修復してくれ、最高のバイクで私をコースに送り出してくれました。しかし、転倒してしまったターン1で自信を無くして、そのセクターでタイムをロスしてしまいました。でも、他のセクターでは優勝したライダーと同じぐらいのタイムで走れていました。この結果には全く満足していませんが、後悔もしていません。気持ちを最終戦ポルティマオに切り替え、全力で頑張ります」

チャントラ選手は25番グリッドから18位でフィニッシュ

アンディ・ファリド・イズディハール 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今朝のウォームアップで、いくつかのセッティングを試し、ポジティブなポイントを見つけました。それはレースに向けて私に自信を与えてくれました。しかし、レースのスタート後、先週と同じミスを犯してしまい、集団を捉えるのが難しくなってしまいました。その後、順位を回復すべく、あきらめずにプッシュし続けました。しかし、ターン12でフロントタイヤが滑り、転倒してしまいました。残念ですが、気持ちを切り替え、ポルティマオのレースに集中します」

惜しくも転倒リタイアとなったアンディ選手

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Moto2™クラス(チーム:IDEMITSU Honda Team Asia)
ソムキアット・チャントラ 選手/アンディ・ファリド・イズディハール 選手

Moto3™クラス(チーム:Honda Team Asia)
小椋藍 選手/國井勇輝 選手

写真:Idemitsu Honda Team Asia / Honda Team Asia

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