世界で勝てる革をつくる【バイク専用レザーをつくるクシタニについて改めて思うこと vol.2】

「クシタニの魅力はなんですか?」 とクシタニ契約のプロライダーに聞くと、多くのライダーが「怪我をしないことです」と答える。1人、2人でなく何人ものプロライダーがそう答える。

僕らのような普通のライダーはバイクライフにおいてそう何度も転ばないが、プロライダーにとって怪我は切実だ。

ライダーを護る革が、世界で勝てる革であり、バイク専用の革でもあるのだ。

革製品の多くに使われる革は、熱を加えて伸ばしたり、型押しをしたりして表面を整えている。当然、伸ばせば使用できる面積は増えるが、運動性は落ちる。クシタニは大きなホルスタイン種を使い、伸ばさず、しなやかさを確保することでパーツの耐久性や安全性などを獲得している。

現在、クシタニが生み出したバイク専用の革である「プロトコアレザー」と「エグザリートレザー」は革が苦手とされる水を克服した。

一般的な革は、雨や汗で濡れた後に放置・乾かしてしまうと硬くなりやすい。しかしこの2つの革は撥水性が高く、水を吸いにくく、透湿性も備えている。

「世界のレースで戦い、勝てる革でないとならない」。タンナーがそんな強い気持ちで革を仕上げる。その思いにライダーが応え、クシタニの革は進化していく。
気温や気候の変化に臨機応変に対応する力も求めるなら、高機能な素材がたくさんある。でもクシタニは革でもライダーのための性能を追求し続ける。

「プロトコアレザー」は、まさに世界で戦うライダーたちと同じ革。レーシングスーツなどの市販品にそのまま採用されている。

「エグザリートレザー」は、様々な製品に使用され、さらに「エクスプローラージーンズ」としても展開。「エクスプローラージーンズ」は革をデニム風に加工したもの。革だけどデニムっぽい見た目でハードさを抑えている。「エクスプローラージーンズ」は自宅で洗濯できるメリットもあり、革の常識を根本から覆しクシタニのロングセラーとなっているのだ。

また、「ダイフィニッシュレザー」も用意。通常、革は染色をした上に塗装を施すのだが、「ダイフィニッシュレザー」は塗装を行わずに風合いやしなやかさを大切にした味付けにしている。しかし、塗装を施さないため、原皮の傷や汚れを隠せない。使える革がとても少ないのが難点ではあるが、原皮を自分たちで調達することができるクシタニならではの革と言えるだろう。

ライダーと革は昔から密接した関係だが、クシタニの革を選べば、その関係はさらに深くなるに違いない。

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