MotoGP™第5戦オーストリアGPレポート/Moto3™クラスの小椋藍選手が4位フィニッシュ

8月16日、オーストリアのレッドブル・リンクでMotoGP™第5戦オーストリアGP決勝レースが行われました。

■Moto3™クラス

Moto3™クラスの決勝レースで、小椋藍選手(Honda Team Asia)は13番手からスタートしました。4周目には10番手付近につける状況。序盤はトップ6がほぼ集団となっており、小椋選手はその後ろの集団での走行となりました。序盤、レースをけん引するのはジョン・マクフィー選手(Petronas Sprinta Racing)やアルベルト・アレナス選手(Valresa Aspar Team)などでしたが、小椋選手はトップのライダーたちとそん色ないラップタイムで周回を重ねていきます。

やがてトップグループとその後方の集団が一団となり、10番手付近を走る小椋選手もその集団の中での走行となりました。中盤に入っても自己ベストを更新するなどペースを維持しながら、小椋選手はじわじわとポジションアップ。14周目には表彰台射程圏内の4番手付近に浮上、しかし16周目には再び9番手付近に後退するなど、目まぐるしくポジションが入れ替わる接戦が続きます。小椋選手はその中で、4番手から8番手付近で上位グループのポジションをキープしていました。

最終ラップ、小椋選手は3番手に浮上。トップを走るのはハウメ・マシア選手(Leopard Racing)、2番手はアレナス選手。アレナス選手がマシア選手を交わしてトップに立つと、小椋選手もマシア選手のすきを狙う動きを見せます。マシア選手の背後にぴたりとつける小椋選手は最終コーナーを立ち上がると、3位フィニッシュを果たしました。

しかしチェッカー後、小椋選手は最終ラップの10コーナーでトラックリミットを超えていたと判定されました。このためペナルティが科され、1ポジション降格となり、小椋選手の最終結果は4位となりました。

國井勇輝選手(Honda Team Asia)は24番グリッドからスタート。國井選手は序盤からペースが上がらず、27番手付近を走行しながら我慢のレースとなりました。最終的に、國井選手は26位でレースを終えています。

小椋藍 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「ハードなレースでした。バイクのフィーリングは良かったのですが、いくつかのポイントでポジションを落としてしまい、前に出ることが出来ませんでした。多分、間違った選択をして、レースに臨んでしまいました。しかし、スピードもあり、再びポジションを回復しました。最終ラップはトップを争う立場にいませんでした。4位という結果で、トップではありませんでした。これが問題です。やはり、予選順位は重要です。最終的に下された順位には不満です。ただ、来週のレースに向けてのフィーリングはとても良いです。」

國井勇輝 選手(Honda Team Asia)
「今日、何が起こったのかわかりません。レースがスタートし、前の集団を追いかけ始めましたが、初めからペースをつかむことが出来ませんでした。他のライダーをブレーキングで頑張って、追い抜こうとしましたが、出来ませんでした。今年、最低のレースとなってしまいました。次のレースに向けて気持ちを切り替える必要があります。全てをチェックして、もっと競争力が持てるようにします。」

■Moto2™クラス

Moto3™クラスに続いて行われたMoto2™クラスの決勝レース。ソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)は17番手、アンディ・ファリド・イズディハール(IDEMITSU Honda Team Asia)は25番手からスタート。序盤、チャントラ選手は12番手付近、アンディ選手は26番手付近を走行していました。

しかし4周目、上位を走っていたエネア・バスティアニーニ選手(Italtrans Racing Team)が1コーナーを通過後に転倒。コース上に残されたマシンに後続のライダーが突っ込む多重クラッシュとなり、赤旗が提示されてレースが中断となります。26番手付近を走行していたアンディ選手もこのアクシデントに巻き込まれましたが、アンディ選手にケガはなかったということです。

中断を経て再開されたレース2は、13周に減算して行われ、レース1の3周目終了時点のポジションがレース2のグリッドとなりました。チャントラ選手はレース2を13番手からスタート。アンディ選手はレース1のアクシデントにより、レース2に出走できませんでした。

チャントラ選手は序盤からポジションをキープして周回を重ねると、13位でフィニッシュ。波乱のレースとなったオーストリアGPで、今季初のポイントを獲得しました。

ソムキアット・チャントラ 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今シーズン、初ポイント獲得です。今週末はとてもハッピーでした。たくさんのことを学び、来週ももっと学ぶことが出来ます。レース中はトップスピードが伸びず、ストレートで他のライダーについていくことが出来ませんでした。何故だったかをチェックする必要があります。この問題が解決すれば、確実に上位集団で走れます。」

アンディ・ファリド・イズディハール 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今日、起こってしまったことに、がっかりしています。今週末、私にとって初めてのこのサーキットで着実に進歩出来ました。昨日は私のベストの予選順位を獲得できました。レースでは競争力のあるペースで、スタートも決まりました。しかし、突然1コーナー出口で、バスティアニー二選手と(ハフィス・)シャリン選手のバイク、そしてシャリン選手本人を見つけました。私に唯一残されたのは、事故を避けるため私の前で転倒したポンス選手や、コルシ選手同様、コースわきの芝生の部分に逃げることだけでした。避けることの出来ないことでした。来週、またここでレースがあります。私にとってまた新しいチャンスです。」

写真:Idemitsu Honda Team Asia / Honda Team Asia

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