先のエントリでもお知らせした、2024全日本ST1000クラスチャンピオンの國井勇輝選手が、25年シーズンから世界選手権Moto2クラスに参戦することが発表されました。國井選手は、IDEMITSUホンダチームアジアに所属し、世界選手権へ、実は「再」デビュー。20年に、17歳で世界選手権Moto3クラスにフル参戦していた経験があるからです。
國井選手は、15歳からレッドブル・ルーキーズカップやスペイン選手権CEV REPSOL Moto3ジュニアワールドカップに参戦。16歳の19年には世界選手権Moto3チェコGPにワイルドカード参戦し、20年からチームアジアのレギュラーライダーとして世界選手権Moto3クラスにフル参戦を開始しました。
世界選手権Moto3クラスには、20~21年に参戦、22年は全日本選手権ST600クラスにデビューし、23年にはST1000クラスへスイッチ。24年にST1000クラスのチャンピオンを獲得しています。
さらに23~24年シーズンは、アジア選手権ASB1000クラスにもダブルエントリー。第5戦まで終了したアジア選手権ではランキングトップにおり、全日本選手権とアジア選手権のダブルタイトルも視野に入れています。
ホンダチームアジアは25年シーズン、引き続きMoto3クラスとMoto2クラスへ参戦。Moto2クラスでは、25年シーズンからサムキャット・チャントラ選手がMotoGPクラスに昇格。チームメイトのマリオ・アジ選手は引き続きMoto2クラスに参戦し、そのチームメイトとして、國井選手に白羽の矢が立ったものです。
「今シーズンは全日本のチャンピオンを獲れましたが、まだ12月はじめのアジア選手権の最終戦が残っているので、それが終わらないとまだまだ気が抜けないですね。いまアジア選手権でもランキングトップにいるので、全日本とダブルチャンピオンになって、Moto2に参戦していきたいと思います」と國井選手。
全日本選手権の最終戦「MFJグランプリ」では、激しいトップ争いの末、終盤に抜け出して優勝! 勝ってシーズンを締めくくった、気持ちのいいフィナーレ。レース後、少し國井選手とお話しする機会もありました。
--いよいよ世界の舞台に「カムバック」だね。
「世界GPは、20~21年にMoto3クラスに参戦していましたが、あの頃はちょうど体の成長期で、Moto3マシンではサイズ的に正直キツかった。今度はMoto2マシンのサイズなので、その言い訳もできなくなりますね。ハルクプロの本田重樹会長から『もう戻って来るなよ』って言われているのでがんばらないと」
--Moto2参戦は「チャンピオンになったらね」的な目標だったの?
「いや、実はオートポリス大会あたりでそんな話をもらいました。今年はアジア選手権と全日本選手権のダブルエントリーで、忙しいシーズンでしたが、それを評価してもらったのかな、と思います」
--日本のチャンピオンとして世界グランプリに挑戦していくことになるね。
「日本チャンピオンとして参戦するので、日本のレースのレベルが高いんだぞ、ってところをアピールできたらいいですね。もちろん、僕がMoto3に出ていた頃から、Moto2クラスってものすごくレベルが高い、激しい世界。気を引き締めてがんばってきます!」
全日本選手権の最終戦でも強い走りを見せ、勝ってシーズンを締めくくりました。
アジ選手と國井選手は、25年もクシタニのレーシングスーツで世界の舞台で戦います!