いつもバイクに乗っていたいんです。趣味だし特技だし、トレーニングなんです。|小椋藍選手インタビュー

2023年シーズンでグランプリデビュー6年目、Moto2クラスに上がって3年目になります。

18年のMoto3デビューイヤーはワイルドカードで4戦だけ、19年からフル参戦を始めて初めて表彰台に登れて、2年目には初めてポールポジションを獲って、表彰台7回でチャンピオン争いに残ってランキング3位になれました。21年にMoto2に上がって初表彰台。去年22年で初ポールポジション、初優勝。3回勝って、Moto2でもチャンピオン争いに残ってランキング2位になれました。本当に、1年にひとつずつステップアップしている感じがします。

22年は3勝できましたけど、1勝目は僕にとってのグランプリ初優勝、2勝目はチームメイトのソムキャット・チャントラが2位に入ってのワン・ツーフィニッシュ、そして3勝目が日本GPでの優勝ですから、それぞれ意味合いが違って、なんだか普通の優勝じゃなかったのが嬉しかった。やっぱりホームグランプリの優勝というのはイイですね。昨シーズンが終わって振り返ると、22年は1シーズン精一杯走れた気がします。日本GPで優勝、雨のタイGPとオーストラリアGPを終えて、残り2戦の時点でランキングトップに立てたんですけど、その2戦で転んでランキング2位に終わりました。それでも、全力で走ったから、悔しいけれど悔いはないです。これでMoto3はランキング3位、Moto2は2位、その前だと、CEV(スペイン選手権)もチャンピオンが獲れなかったし、アジアタレントカップもランキング2位。もっと前の筑波選手権やもてぎロードレースも2位が最高で、チャンピオンになったことがないんです。だから、23年はチャンピオンになりたい、チャンピオンしか欲しくない。

そのためには、自分の地力を上げなきゃいけない、といつも考えています。トレーニングはとにかくバイクに乗ること。いまはスペイン・バルセロナに住んでいて、自転車やフィジカルトレーニングもやっていますが、本音はずっと「バイクに乗る」トレーニングがやりたいんです。モトクロスでもモタードでもミニバイクでも。夏休みやシーズンオフに日本に帰ったときも、暇さえあれば地元の桶川スポーツランドを走っているし、(モビリティリゾート)もてぎの南コースでモタード、HSR九州でモトクロスしてることもあります。真冬には北海道へ行ってアイスコースを走ったこともありました。いつもバイクに乗っていたいんです。――趣味だし特技だし、トレーニングなんです。

MotoGPは、やっぱり一番高いところにある目標です。22年のMoto2チャンピオン争いで、次はMotoGPに、なんてあちこちで言われましたが、まだやり残したことがある。きちんと結果を出してから、最高の目標に挑みたいんです。MotoGPに上がるのは、自分に自信を持ってから。そのために僕は、バイクに乗り続けます。

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