5月30日、MotoGP™第6戦イタリアGPの決勝レースがムジェロ・サーキットで行われました。クシタニがサポートするMoto2™クラスのライダー、小椋藍選手(IDEMITSU Honda Team Asia)は6位、ソムキアット・チャントラ選手(IDEMITSU Honda Team Asia)は18位。Moto3™クラスのライダー、アンディ・ファリド・イズディハール選手(Honda Team Asia)は21位でレースを終えました。國井勇輝選手(Honda Team Asia)は、前戦フランスGPでの転倒で負った鎖骨骨折により欠場し、代役として松山拓磨選手が参戦。2度目のMoto3™クラスのレースを22位でフィニッシュしています。
2020年シーズンのイタリアGPは新型コロナウイルス感染症の影響で行われず、今年は2年ぶりの開催でした。また、クシタニがサポートする4名のライダー全員にとって、初めてのイタリアGPとなりました。
イタリアGPでは予選中の転倒が原因で、Moto3™クラスのライダーであるジェイソン・デュパスキエ選手(CarXpert PruestelGP)が亡くなりました。デュパスキエ選手の死を悼み、MotoGP™クラスの決勝レース前にはライダーや関係者がコース上に集まり、1分間の黙とうを捧げました。
■Moto2™クラス(21周)
Moto2™クラスの決勝レースを、小椋選手は4列目12番グリッド、チャントラ選手は6列目18番グリッドからスタートしました。レース序盤、小椋選手は12番手をキープ。その後、小椋選手は10番手に浮上しました。チャントラ選手は1コーナーでの接触があり、後退します。
上位を走るライダーの転倒により、小椋選手は12周目には8番手を走行。さらに、一時は4秒以上あった7番手のトニー・アルボリーノ選手(Liqui Moly Intact GP)との差を少しずつ詰めていきました。
小椋選手は毎周確実にアルボリーノ選手との差を縮めていき、残り4周でアルボリーノ選手との差が1秒を切ります。このとき、小椋選手は7番手、アルボリーノ選手は6番手。さらにその翌周にはその差はほぼゼロに等しいまでになりました。明らかにアルボリーノ選手よりも速いラップタイムで走る小椋選手は、残り3周でアルボリーノ選手を交わすと、6番手にポジションを上げることに成功しました。
小椋選手はそのまま6番手でチェッカーを受けました。チャントラ選手は転倒が相次いだレースの中で走り切り、18位でレースを終えています。
小椋藍 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「トップグループとの差はまだまだ大きいままですが、今日の結果には満足しています。彼らは速く、差を詰めるのは容易ではありませんでした。これからもレースは続きます。ムジェロで起こったようにすべてが上手くゆくとは限りません。次のカタロニアはよく知るサーキットですので、フリー走行1回目の走行から、彼らに近づいてゆけるようにこれからも改善を続けていきます」
ソムキアット・チャントラ 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「スタートも決まり、ポジションを上げることができたのですが、最初のコーナーで、誰かが私に当たり、走行ラインから外れてしまいました。再びグループを捉えようと走っていたのですが、その3ラップ後、最終コーナーで、そばを走っていたライダーがアウト側に膨らみ、また私に接触し、私はまたラインを外してしまいました。最後まで、ベスト10以内に入れるようにプッシュし続けたのですが、今日は無理でした。でも、自分の今日の走りには満足しています」
■Moto3™クラス(20周)
Moto3™クラスの決勝レースを、アンディ選手は7列目21番グリッド、松山選手は最後尾の28番グリッドからスタートしました。1周目の7コーナーでは複数台が絡む転倒が発生。6台がリタイアとなる中、アンディ選手は21番手、松山選手は22番手で周回を重ねていきました。
レース折り返しの10周を終え、依然としてアンディ選手は21番手、松山選手は22番手。この二人にエリア・バルトリーニ選手(Team Bardahl VR46 Riders Academy)を加えた3人のライダーが20番手のポジション争いを展開します。
最終的にアンディ選手は21位、松山選手は22位でチェッカーを受けました。ワイルドカード参戦した前戦フランスGPで転倒リタイアとなった松山選手は、世界選手権で初の完走を果たしました。
アンディ・ファリド・イズディハール 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今朝のウォームアップでは、良いラップタイムで走ることができ、フィーリングも良かったです。しかしレースになり、上手く走れず、序盤は特にそうで、毎ラップ、プッシュし続けたのですが、フィーリングは良くなりませんでした。プッシュし続けたことでミスも犯してしまいました。これも将来に向けての経験です。今回の事で色々と学びましたので、次のカタルニアのレースに集中します」
松山拓磨 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今日のレースの結果には満足できません。私自身が期待していたパフォーマンスを示すことができませんでした。ポジティブなことは、将来に向けての経験を積み重ねることができたことです。次戦カタルニアは、ワイルド・カードでの出場になります。今は、そこに向けて集中します」
世界で戦うライダーを支える
クシタニがサポートするMoto2™、Moto3™ライダー
Moto2™クラス(チーム:IDEMITSU Honda Team Asia)
小椋藍 選手/ソムキアット・チャントラ 選手
Moto3™クラス(チーム:Honda Team Asia)
國井勇輝 選手/アンディ・ファリド・イズディハール 選手/松山拓磨
写真:Idemitsu Honda Team Asia / Honda Team Asia