6月27日、MotoGP™第9戦オランダGPの決勝レースがTT・サーキット・アッセンで行われました。クシタニがサポートするMoto2™クラスのIDEMITSU Honda Team Asiaライダー、小椋藍選手は6位、ソムキアット・チャントラ選手は11位でフィニッシュ。Moto3™クラスのHonda Team Asiaライダー、國井勇輝選手は23位、アンディ・ファリド・イズディハール選手は24位、ワイルドカード参戦の松山拓磨選手は25位でレースを終えました。
新型コロナウイルス感染症の影響で2020年のレースが中止となったため、オランダGPは2年ぶりの開催となりました。舞台となったTT・サーキット・アッセンは、ロードレース世界選手権(WGP)が始まった1949年以来、レースが開催されている歴史あるサーキットです。アップダウンが少ない一方で、切り返しが多いレイアウトとなっています。ここでのころころと変わる天候を“ダッチ・ウェザー”と称しますが、今大会では初日に雨が降った程度で、土曜日の予選、日曜日の決勝レースは晴れた空の下で行われました。
■Moto2™クラス(24周)
Moto2™クラスの決勝レースは、小椋選手が2列目5番グリッド、チャントラ選手が6列目17番グリッドからのスタートとなりました。小椋選手は1周目から5番手を走行し、2周目には4番手、さらに3周目には3番手争いを展開しますが、その後は5、6番手付近の走行となります。
トップ3のライダーはレース序盤に早くも後方との差を築き始めており、小椋選手はやや離れた4番手を先頭とする集団に属していました。Moto2™クラスではいったん離された差を再び詰めることはそう簡単ではなく、集団の中でポジションを争いながらの周回では、追い上げることがさらに難しくなります。小椋選手は6番手、7番手にポジションを入れ替えながらの走行となりました。
一方、チャントラ選手は17番手付近を走行。ポジションを維持し、前のライダーが転倒などによって戦線を離脱するのにともない、順位を上げていきます。
10周目を終えるころには、トップ3、そして4番手のライダーが1秒以上前を走行しており、小椋選手は5番手のライダーを追いかけます。しかし、その差は少しずつ開いていきました。小椋選手は6位を守ってフィニッシュ。チャントラ選手は周回ごとにすこしずつポジションを上げて、11位でチェッカーを受けました。
小椋藍 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリース)
「レースのペースは、私が予想していたものでした。これまでのレースと比較して、今回は序盤のスタートからしっかりとマネージメントできました。今日もトップを走るライダー達は、少し速く、ギャップが少しずつ大きくなっていきました。その中で、6位を争うことになりました。今週末は、こういう結果でした、とだけ言えます。ベストを尽くして、レースを終えることができたので良かったです。サマーブレイクの後、もっと強くなって戻ってきます」
ソムキアット・チャントラ 選手(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリース)
「レースの序盤に不運なことがあった(前のライダーの転倒によりコースアウト)のですが、とてもスリリングなレースでした。レースの間、最後尾からずっと戦い、前を走るライダー達を追い越して、11位でゴールできました。私を助けるために、懸命に働いてくれたチームのスタッフに心から感謝します。(次戦)オーストリアでも我々にふさわしい結果が得られることを願っています」
■Moto3™クラス(22周)
Moto3™クラスの決勝レースは、國井選手が7列目20番グリッド、松山選手が8列目23番グリッド、アンディ選手が8列目24番グリッドに並びました。ただし、國井選手、松山選手、アンディ選手の3人には、それぞれ予選中の走行に対してライドスルーペナルティ(※1)が科され、加えて松山選手にはフリー走行2回目(FP2)中のスロー走行に対してロングラップ・ペナルティ(※2)が科されていました。
こうしたペナルティもあり、國井選手、アンディ選手、松山選手は厳しいレース展開を強いられ、25番手から27番手付近での走行となりました。
前のライダーが転倒を喫してポジションが繰り上がり、國井選手は終盤に二人のライダーと21番手争いを展開。しかし残り2周で交わされ、23位でチェッカーを受けました。アンディ選手は24位、松山選手は25位でレースを終えています。
國井勇輝 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「まず最初に、私は昨日予選での走行に関してペナルティを受けてしまいました。今日のレースでは、スタートを上手く決めることができて、グループ内に留まろうと試みましたが、叶いませんでした。ペースを維持することができず、ライドスルーのペナルティを消化した後もそうでした。今週末を通じて、このコースの攻略に悩みました。このコースで起こったことを解析して、何故速く走ることができなかったのかを知る必要があります。サマーブレイクに入りますが、気持ちを切り替え、次戦オーストリアでは頑張ります」
アンディ・ファリド・イズディハール 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「レースの結果は良くありませんでした。アッセンのコースを走ることが初めてだったこともあり、週末を通じて攻略に悩んでしまいました。適応し、理解しようと試みましたが、叶いませんでした。このレースは、私にとって今年の中で最も難しいものでした。シーズンの半分がまだ残っています。サマーブレイクの間に気持ちをリフレッシュさせ、強い気持ちを持ち、準備を整えて帰ってきます」
松山拓磨 選手(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「ル・マン(フランスGP)、カタロニア(カタロニアGP)、ムジェロ(イタリアGP)と続き4度目の世界選手権でのレースでした。その中でも、アッセンでのレースは最も難しいものでしたし、それに加えて、ペナルティを受けてしまいました。今は、自分の次のレースである、来週の(FIM CEVレプソル Moto3ジュニア世界選手権)ポルティマオでのレースに向けて気持ちを切り替えています」
※1:レース中にピットレーン(制限速度60キロ)を通過して再びコースに戻るペナルティ。
※2:コース上のランオフエリアに設定された、通常よりも大回りとなるエリアを通過しなければならないペナルティ。これにより、ライダーはレースを継続しながらも、ペナルティを消化したラップではタイムロスすることになる。
世界で戦うライダーを支える
クシタニがサポートするMoto2™、Moto3™ライダー
Moto2™クラス(チーム:IDEMITSU Honda Team Asia)
小椋藍 選手/ソムキアット・チャントラ 選手
Moto3™クラス(チーム:Honda Team Asia)
國井勇輝 選手/アンディ・ファリド・イズディハール 選手/松山拓磨 選手
写真:Idemitsu Honda Team Asia / Honda Team Asia
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