ライテクをマナボウ「ブレーキングとシフトダウン どっちが先?」|KUSHITANI RIDING METHOD SEASON 2

かなり今さらだけれど、カーブに入る前って、ブレーキをかけるのとシフトダウンするのは、どっちを先にやるのが良いんだろう? 先にシフトダウンした方が、エンジンブレーキが効くから安心な気がするんだけど……。

♯22 ブレーキングとシフトダウン どっちが先?

「先にシフトダウン派」はエンブレに頼っている?

バイクの免許を取ったばかりではなくて、それなりに経験のあるライダーでも、いまさら聞けない系の疑問「ブレーキが先か、シフトダウンが先か」。コーナリング、とくにカーブに入る前は何かとやるコトが多いので、先にシフトダウンを済ませる方がラクな気もするが……。

小川勤|TSUTOMU OGAWA
小川勤|TSUTOMU OGAWA

バイク専門誌に25年ほど携わり、10年ほど編集長を経験。その間、国内外の様々なバイクに試乗。2022年よりフリーランスのジャーナリストに(身長165cm)。

エンジンブレーキが使えるから、シフトダウンが先で良い……んですよね?

カーブに入る前の減速、とくに下りカーブだったりするとブレーキをかけて前のめりになると不安なので、先にシフトダウンしてエンジンブレーキに頼りたくなる……が、じつはコレ、あまり推奨できない。

確かにエンジンブレーキでも減速できるが、ライダーの意思で減速具合(エンジンブレーキの効きの強さ)をキチンとコントロールすることができないのが一番の問題点で、結果的に「成り行きに任せた減速」になりがち。しかも後から(本当の)ブレーキをかけると、減速率もどんどん変化してしまう。こうなると、自分が思った場所からキチンと曲がり始めることができない。

エンブレはライダーの思い通りにコントロールできない

先にシフトダウンした方が、しっかりエンジンブレーキが効くので安心感が大きいかも。ただしエンジンブレーキは、効きの強さをライダーが思い通りにコントロールすることはできない。

後からブレーキをかけると、曲がるタイミングを掴めない

エンブレが相応に強く効いている状態でブレーキをかけると、さらに減速の仕方が不安定になるので、曲がり始めたい場所とスピードがバランスしないため、曲がるタイミングを上手く掴めない。

「先にブレーキ」がオススメな理由

というワケで、カーブに入る前は「先にブレーキをかけて、スピードが落ちてからシフトダウン」がオススメだ。

まずブレーキをかけることで、カーブを曲がるのに適したスピードまでキチンと減速のコントロールができる。そしてスピードが落ちるとエンジンの回転数も下がるため、それからシフトダウンすればエンジンブレーキが強く効くことは無いため、減速率に悪影響を及ぼすこともない。

実際の操作としては「減速のためのブレーキをしっかりかけ→スピードが落ちたらシフトダウンするが、曲がるためのブレーキを継続してかけ続け→自分が決めた曲り始める場所に到達したらリリースして向き変え」という手順だ。カーブの種類や曲がり方によって、減速のためのブレーキの強さや曲がるためのブレーキをかけている距離は変わるが、操作の順番そのものはどんなカーブでも同じだ。

ブレーキをかけている間にシフトダウン

先にブレーキをかけて、曲がる速度まで落ちたらシフトダウンし、曲がり始めるポイントにきたらブレーキを離して向き変えする。

シフトダウンは「立ち上がり」のため

そもそもカーブに入る前にシフトダウンを行うのは、エンジンブレーキで減速するためではなく、カーブを曲がって立ち上がる時に必要な加速力を得るためのギヤを選んでおくための作業。

だからカーブの前の減速は、あくまでブレーキで行うのが得策だ。……とはいえ、エンジンブレーキの安定感を捨てがたく、先にシフトダウンしたいというライダーもいるだろう。そんな方はぜひ「#4 怖くないブレーキのかけ方」「#11 リヤブレーキを使うほど得をする」をご覧いただいて、不安なくブレーキを先にかけられるようになろう!

バイクトリビア

アップ&ダウンのクイックシフターなら ギヤチェンジが簡単

ホンダCBR600RRのシフトアップ/シフトダウン対応のクイックシフター。2023年モデルまでは純正アクセサリーとして用意する。2024年モデルでは標準装備された。

カーブに入る前は「先にブレーキ、後からシフトダウン」がオススメ。とはいえ、そのためにはブレーキをかけながらシフトダウンしなければならず、コレは相応に難しく慣れが必要。しかし最近は、クラッチやスロットル操作を必要とせず、シフトペダルのみでギヤチェンジできる「クイックシフター」が普及してきた。

従来からあったシフトアップだけでなく、シフトダウンも可能な「双方向クイックシフター」なら、ブレーキをかけながらのシフトダウンも極めて簡単だ。最近は大排気量のスーパースポーツ車だけでなく、ミドルクラスや250ccクラスでも装備車が増えてきた。非装備車でもオプション設定(純正アクセサリー)されているなら、ぜひ装着したい電子デバイスだ。

 

次回予告 第23回(最終回?) 加重と荷重 何が違う?

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ライテクをマナボウ ♯06 ハンドルグリップの握り方|KUSHITANI RIDING METHOD

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

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